ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『 Bass ManiaX 』のルール解説。
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バスマニアックス
Last Update 2019/9/7 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による目標達成競争。プレイヤーは釣り人となり、自慢のルアーで相手よりもたくさんのブラックバスを釣り上げる。
● 原作
オリジナル作品(実在のスポーツ)。
● 世界設定
世界もなにもごく身近の話ですな。最近はやりのバス釣りです。なお釣った魚は捨てずにちゃんと食べましょうね。
● 本ゲームについて
「スポーツカードゲーム」の名を引っさげて登場したリアルタイプの釣りゲームです。
カードには実在するルアーや実際の釣り場の写真を用いており、抜群の臨場感を醸し出しています。
また、バス釣りそのものを楽しめるようにとリカバリーの概念も導入されており、新規ジャンルならではの初心者への配慮も充分になされた作品となっております。
基本構成
勝利条件
- ゲーム終了時に相手よりも釣り上げたブラックバスの総重量が多い。終了条件は以下の通り。
※なおブラックバスの総重量が同じ場合は、釣り上げたすべての魚の総重量の多い方の勝利。
- 計量宣言の次の(相手側の)ターンの終了時。
- 全員のデッキが尽きた時。
- 千日手の状況が発生した時。
- 相手が投了する。
事前準備
● プレイ・デッキ(山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
フィッシュカード以外で構成されていること。
同名カードはデッキに 4枚まで。
● フィッシュ・デッキ(魚群: 1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 10枚ちょうど。
- 構築条件:
- フィッシュカードのみで構成されていること。
- 同名カードはデッキに 4枚まで。
- 「特大」カードは全部で 1枚まで投入可能。
- ブラックバスのカードは、 小型・中型・大型 をそれぞれ 1枚以上入れること。
- デッキ内のフィッシュポイントの合計値が 50ポイント以下であること。
その中でブラックバスのフィッシュポイントが 33ポイント以上であること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 6面ダイス: 適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(ブラックバスの総重量): 0ポンド。以後蓄積する。
- 開始手札: 6枚。上限も 6枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にルアーカードが無い時に任意で 1回(対応して相手も交換可能)。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目から手札調整を行う)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦(ポイント): アタック可能。
- カード横(ポイント): アタック不可。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し(ただし手札調整が存在する)。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行だが、終了条件となる)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定だが不可能ではない。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 戦闘自体はないが、自分自身と相手の魚との駆け引きは存在する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをすべてシャッフルする。
- それぞれ手札として自分のプレイデッキより 6枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- それぞれ自分のフィッシュデッキより魚を3枚引き、魚影として裏向きに配置する。
- ダイスなどで先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが終了条件を満たした時にゲーム終了
ターン(自分の手番)の進行
○ 準備フェイズ
- 手札調整: 任意枚数の手札を捨てた後、プレイデッキから上限枚数まで補充する。
- エフェクトタイミング: それぞれこのタイミングに使用できるテクニック・イベントカードを、手札から任意に使用する。
- ルアーの配置: 手札のルアーカード 1枚を、任意で場に配置する。
- ポイントの配置: 手札のポイントカード 1枚を、アタック可能状態で任意で配置する。
○ アタックフェイズ
- アタック宣言: アタック可能なポイントいずれか 1つに対し、任意でアタックを宣言する。
※アタックを宣言しない場合は、以降の処理を飛ばして“休憩フェイズ”に進む。
※自分のルアーがある時のみ行え、アタック可能であれば相手のポイントも指定できる。
- エフェクトタイミング: それぞれこのタイミングに使用できるテクニック・イベントカードを、手札から任意に使用する。
- アタック判定: 以下のアタック判定を行い、その結果により指定された処理へ進む(魚が喰いついたかどうか判定する)。
アタック判定の処理
- ポイントの難易度の中でルアーの記載ルアー属性に対応する部分の値が、今回の難易度となる。
難易度がカバー(括弧で覆われた値)の場合、対応しているルアーで無ければ無条件でアタック失敗となる(“休憩フェイズ”に進む。)。
- ターンプレイヤーがダイスを 1つ振る。
- ターンプレイヤーが任意で“時間をかける”の使用を宣言する(修正値となる)。
- 振ったダイスの目に各種修正を加え、今回の判定値を算出する。
- 今回の判定値と難易度の値を比較する。
判定値が難易度以上であればアタックは成功し、難易度未満ならばアタックが失敗する。
- アタックの成否によって、以下の処理に進む。
- アタック成功(魚がルアーに喰いつく): 次の“バトルフェイズ”に進む。
- アタック失敗(あたりが無い): 以降の処理を飛ばし“休憩フェイズ”に進む。
○ バトルフェイズ
- ヒットの確認: 今回の釣り対象として相手の魚影から任意の 1枚を選び、その魚影を表向きにする。
- エフェクトタイミング: それぞれこのタイミングに使用できるテクニック・イベントカードを、手札から任意に使用する。
- バトル判定: 以下のバトル判定を行い、その結果により指定された処理へ進む(魚を釣り上げたかどうかを判定する)。
バトル判定の処理
- 現在場に存在するカードに記載された“バトル判定前”を持つ効果が発動する。
その結果として“ブレイク”や“ルアーが外れた”状態が発生した場合は、判定値の比較部分を飛ばし末尾の処理に進む。
- ターンプレイヤーがダイスを 1つ振る。
- それぞれこのタイミングに使用できる(“判定中でも使用可”を持つ)テクニック・イベントカードを、手札から任意に使用する。
- ターンプレイヤーが任意で“時間をかける”の使用を宣言する。
- 振ったダイスの目に各種修正を加え、今回の判定値を算出する。
- 今回の判定値と対象の魚影のパワーの値を比較する。
判定値がパワー以上であれば対象をゲットでき(バトルに成功する)、パワー未満ならルアーがブレイクする(バトルに失敗する)。
- バトルの成否によって、以下の処理を行う。
- ゲット(バトル成功): 魚の釣り上げに成功する。
対象の魚影のフィッシュカードを、自分のライブウェルに送る。
今回使用したポイントを、アタック不可状態(横向き)にする。
相手プレイヤーが自身のフィッシュデッキの上からカードを1枚引き、裏向きのまま新たな魚影として配置する。
- ブレイク(バトル失敗): 釣り上げに失敗し、ルアーが破壊される(ラインブレイクする)。
今回使用したルアーが捨て札となる。
相手プレイヤーが今回の対象の魚影を、自身のフィッシュデッキの一番下に裏向きで送る。
相手プレイヤーが自身のフィッシュデッキの上からカードを1枚引き、裏向きのまま新たな魚影として配置する。
- ルアーが外れた: 途中で魚が逃げた。
相手プレイヤーが今回の対象の魚影を、自身のフィッシュデッキの一番下に裏向きで送る。
相手プレイヤーが自身のフィッシュデッキの上からカードを1枚引き、裏向きのまま新たな魚影として配置する。
○ 休憩フェイズ
- 計量宣言: 自分のライブウェルにカード(獲得した魚)が5枚以上ある時に限り、任意で軽量を宣言する(次の相手ターンでゲーム終了となる)。
- エフェクトタイミング: それぞれこのタイミングに使用できるテクニック・イベントカードを、手札から任意に使用する。
- 休憩宣言: 以下の処理を行いターンを終了する。
- それぞれの場のすべての魚影を裏向きにする。
- プレイデッキから手札を上限枚数になるまで補充する(ここでは手札を捨てることはできない)。
- それぞれの場にエフェクトに残っているすべてのカードを捨て札にする。
- ターン終了(休憩)を宣言する。
1ゲーム終了時の処理
- それぞれ自分のライブウェルにあるブラックバスのカードの重量を合計し、その総重量値でゲームの勝敗を判定する。
- 相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- ルアーカードには属性概念としてルアー属性が存在し、さまざまな場面で使用される。
- ルアー属性は対応する水深によりアルファベット順で記載され、A(水面) ~ E(湖底) の 5種類が存在する。
- ポイントカードには各ルアー属性ごとの難易度が記載され、アタック時における判定基準となる。
● “時間をかける”について
- プレイヤーは独自の特殊能力として、“時間をかける”を持っている。
- “時間をかける”は自分のターンに任意で何回でも使用することができ、アタックやバトルでの判定時に使用できる。
- “時間をかける”を 1回使用するごとに、プレイデッキの上からカード 2枚が破棄される。
※カード破棄は必ず過不足なく行うこと。また途中で取り消すことはできない。
- “時間をかける”を 1回使用するごとに、判定値に +1の修正が加えられる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ フィッシュ・カード
- 日本に生息する淡水魚。場に魚影として配置される。
- カード名は魚の種類とサイズ名で構成される。
- 本ゲームでの目的はブラックバスのみでありカード種類も一番多いが、それ以外の魚も存在する。
- フィッシュ・デッキに入れて使用される。
- ゲーム中はそれぞれ常時 3枚分の魚影が裏向きに配置され、釣りの対象となることで表向きにされる。
- 自分の魚影は相手が釣る対象であり、自分では使用しない。
※要するに相手ターン中はゲームマスターとなり、釣られる魚の制御を担当する。
- フィッシュポイントの値を持ち、デッキ構築時に使用される。
なおブラックバスは、デッキ構築時のポイントの 3分の 2以上を占めている必要がある。
- 重量の値を持ち、釣り上げることで勝利条件として使用される。
- パワーの値を持ち、バトル(喰いついた魚の釣り上げ)における判定値として使用される。
なおダイス使用による可変値の場合は、バトルごとに値が決定される。
- バトルの結果重量の値を持ち、獲得することで勝利条件として使用される。
- 相手がバトル判定に成功しゲットされた(釣り上げられた)場合、相手のライブウェルに送られる。
判定に失敗した場合は、自分のフィッシュデッキの一番下に送られる。
○ ポイント・カード
- いわゆる釣り場。場にポイントとして配置される。
- プレイ・デッキに入れて使用される。
- 合計で 2枚まで、自分のポイントにアタック可能状態で配置する。
配置は 1ターンに 1枚までで、すでに2枚ある場合は、従来のポイントを破棄することで置き換え配置できる。
- 配置する際にはプレイヤーごとに独立しているが、場としては共用空間であり全員のポイントが 1つにまとめて扱われる。
- 釣り場のポイントとして、各ターンごとにアタック可能状態のいずれか 1つを選択して使用する。
- ルアー属性5種それぞれに対応する 5種の難易度を持ち、使用するルアーのルアー属性でアタック判定を行う。
値が《》括弧で覆われている難易度は“カバー”(障害物がある状態)となり、カバーに対応したルアーのみを使用できる。
- フィッシュカードがゲットされたポイントは、もう魚がいない場所としてアタック不可状態となる。
○ ルアー・カード
- 釣りに使用する疑似餌。場にルアーとして配置される。
- カード名が同じで性能が異なるカードが存在する。これらはデッキ構築時に同名カードとして扱われる。
※カード名にはルアーの分類名が記載されている。その分類内で当時実在した商品と、それに応じた性能が記載されている。
- プレイ・デッキに入れて使用される。
- それぞれ場に 1枚だけ配置できる。すでに配置されている場合は、従来のルアーを破棄して置き換え配置できる。
※本作ではルアーが仕掛けの中心であり、竿や糸などはカードとしては省かれている。
- いずれかのルアー属性を持ち、アタックを行う際に使用される。
- 一部のカードはカバーに対応しており、難易度が《》括弧で覆われているポイントでも使用できる。
- 基本的には永続し続けるが、バトルにおいてブレイク(ラインブレイク)した場合は捨て札に送られる。
● 瞬間的に使用するカード
○ テクニック・カード
- 釣りを行う際のさまざまな工夫など。
- プレイ・デッキに入れて使用される。
- 一時的にエフェクトに出して使用し、効果発動後は捨て札となる。
- 主に自分のターンに使用され、使用タイミングや効果はそれぞれで異なる。
○ イベント・カード
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。
- プレイ・デッキに入れて使用される。
- 一時的にエフェクトに出して使用し、効果発動後は捨て札となる。
- 使用タイミングや効果はそれぞれで異なる。
場の構成
| 魚 | 魚 | 魚 | 相手魚影 |
場 | 場 | ル | 相手ポイント |
ル | 場 | 場 | | 自分ポイント |
魚 | 魚 | 魚 | 自分魚影 |
- 永続カードは、フィールド(場)という空間に存在する。
- それぞれのフィールドはポイントや魚影という空間に大別される(上図は場の構成図)。
- ポイントはいわゆる釣り場(川や湖の一角)であり、それぞれ 2か所(合計 4か所)存在する。
それぞれに自分のポイントカードを 1枚配置できるが、ポイント自体は共用空間であり持ち主に関わらず任意のポイントを選んで使用できる。
- 魚影は水中に潜んでいる魚であり、それぞれ 3か所存在する。
それぞれに自分のフィッシュカード 1枚が裏向きで配置され、その中の任意の 1枚を相手が選んで釣り上げに挑む。
※途中経由部分であるポイントは自分相手関係なく選べるが、魚影は相手のカードの中から選ぶ。
※魚影は選択されることで表向きになる。また釣りに失敗した場合は魚群に戻され、新たな魚が配置される。
- フィールドには、他にルアー(疑似餌)の置き場や一時的なカード置き場であるエフェクトなどが存在する。
- 獲得したフィッシュカードは、ライブウェル(クーラーボックスの豪華版)という空間に集められる。
※自分のライブウェルには、相手のフィッシュカードが集められることになる。
- 山札に入れたカードの使用後は、捨て札という空間に集められる(フィッシュカードは捨て札にならない)。
商品情報
● メーカー: クリーク
○ 発売開始: 2000年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
ベータ版
| 2000/5
| 2種
| 構築済みスターター(1000)
|
基本セット
| 2000/7
| 189
| スターター(60/1200)、ブースター(15/380)
|
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