ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『大貝獣物語ザミラクルオブザゾーン(MOZ)』のルール解説。
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大貝獣物語
ザ・ミラクル オブ ザ・ゾーン (MOZ)
Last Update 2021/4/25 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは召喚師たちの元締めとなり相手の召喚師たちとの魔術勝負に打ち勝つ。
● 原作
コンシューマーゲーム『大貝獣物語』。
● 世界設定
不思議な貝の力に守られた世界シェルドラド。
火の貝の少年が世界を救ったのも今は昔。世は往々にして安泰であった。
しかし、それは全体でのこと。各地での諍いが消えたわけではなかった。
さてシェルドラドの一地方グリフワール、ここは魔法が支配する世界。
異世界ゾーンより召喚獣を呼び出して戦わせる能力を備えた“召喚師”と呼ばれる魔術師が世界を支配しているのだ。
● 本ゲームについて
ポーカーを基本にしたと思われる独特のゲームシステムは、他のTCGとは全く異なる、非常に斬新なものでした。
システムのみならず、独自の世界観を持つ貝獣物語ならではの繊細なイラストや、
ファン投稿によるカードアイディアの採用、そして大手スーパーと提携した販売戦略など、サービスも徹底しています。
さらにコミックボンボン誌上における定期的なサポートもあって、
常に各地の大会において大勢の小学生ファンを抱えており、TCG界の一大勢力となっています。
基本構成
勝利条件
- 累計の勝利ポイントが 50以上になる。
- 相手のデッキが尽きる。
※引くことができるタイミング時にデッキが 0枚の場合に敗北となる。ただしこのゲームではドローが任意なので、状況が限定される。
事前準備
● デッキ (ゾーン: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはそれぞれ 1枚まで(パラレルカードも同一と見なす)。
同一編のみで構成されていること(グリフワール/モゴラ/コスモ/メトロ などの各編が混在していないこと)。
カードの縁にミシン目があるカードは、一部の公式戦で使用不可。
以下の個別カードについて、構築条件をみたすこと。
- 同一パワーの召喚獣カード: 最大 12枚まで。
- 召喚獣カードの 100パワードラゴン: 最大 5枚まで。
- SP封じ: 各種合わせていずれか 2枚まで。
- 障壁・ブロック能力を持つ召喚獣: 各種合わせていずれか 3枚まで。
- 天災カード: いずれか 1枚まで。
- 無効カード: いずれか 1枚まで。
- 各種送喚カード: いずれか 1枚まで。
- 天の奇跡カード: いずれか 1枚まで。
- SPカードの属性無視交換: いずれか 1枚まで。
- SPカードの同属性交換: いずれか 1枚まで。
● 召喚師カード (1人分の補助カード)
- デッキ枚数: 5枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 1枚まで。
同一編のみで構成されていること。ただしメトロ編の場合、特定の軍団単位で他のシリーズとの混在が可能となる(詳細は割愛)。
ゾーンと召喚師が対応するシリーズであること(混成召喚師はメトロ編と見なす)。
以下の個別カードについて、構築条件をみたすこと。
- レベル 0 ~ 2の召喚師を最低 1人は必ず入れること。
- レベル 3 ~ 4の召喚師を最低 1人は必ず入れること。
- レベル 5の召喚師は任意で最大 1人まで。
- レベル 6の召喚師は任意で最大 1人まで。
- レベル 7以上の召喚師はいずれかを任意で最大 1人まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 無し。
- 開始手札: 7枚。手札枚数は徐々に減少していく(最大枚数は 7枚のまま)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目からカードを任意に引ける)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 通常状態。
- カード横: 裏出しの状態。召喚獣とヘルプカードに存在し、能力を一切発揮できない
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し(デッキ構築の段階のみ)。
- 戦闘はゲーム全体が召喚師同士の 1 対 1の戦いなのだが、独自の様式に乗っ取って表現されている。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分の召喚師を使用する順番に並べておく。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札を 7枚引く。
全体の基本進行
それぞれの召喚師ごとに以下の手順を繰り返し、すべての召喚師で戦闘を行う。
これを繰り返して一方が勝利条件を満たした時、試合終了。
●○ 1ラウンドの開始準備 ○●
○ 今回使用する召喚師を場に出す
- それぞれ用意しておいた召喚師の中から、今回使用する召喚師 1体を場に出す。
- それぞれの召喚師に記載された「抜き手」の数字を比較し、値が高い方が先攻となる。
●○ 1ラウンドの基本進行 ○●
○ ターン処理を行う
- 先攻より順に交互に、以下のターンの処理をそれぞれ 4ターンずつ行う。
その結果、それぞれの場の召喚師の上下左右にカードが配置されることになる。
※後攻の 3ターン目までは、どちらも任意に自分のターンの時に「降りる」ことができる。
※後攻の 4ターン目終了時に、それぞれの合計パワーを算出する。
▲▽ ターンの進行 ▽▲
▽ カードをドローする
- 任意でデッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
※デッキ切れを避けるため、わざと引かなくてもよい。
※手札からカードが出せなくなっている時は、必ず引かなければならない。
▽ 手札からカードを出す
- 手札からカード 1枚を、場の召喚師の上下左右でまだカードが配置されていない場所に出すこと。
- カードが召喚獣の場合、召喚師の左右か上のいずれかで召喚属性が合う場所に、ヘルプカードの場合は召喚師の下の専用位置のみにしか配置できない。
- 召喚属性が合わない等の理由で指定の場所にカードが出せない場合、または出したくない場合は、「裏出し」として任意のカード 1枚を裏向きで場に配置する。
裏出しの場合は属性に関係なく出すことができる。
▽ 自分のパワーを計算する
- 場の召喚獣のパワーを合計する。
- 修正が入る場合には、まず掛け算の修正をした後、足し算の修正と合計を行う。
- 裏出しした状態のカードは計算に含めない(後から表になった場合は計算する)。
▽ 任意で今回のゲームを「降りる」
- 後攻の3ターン目までの自分のターンの時にのみ、任意で降りることができる。
- 双方とも 1ゲーム 1回しか降りられない。
- 降りるタイミングは自分のターンの間なら別にいつでもよいのだが、すでにカードをドローした場合には、必ず 1枚場に配置した後で降りること。
○ SP勝負を行う
- 双方が同時に任意で SPカードを 1枚ヘルプカードの下の欄に出す(公式戦の場合は合計パワーの低い順に SPカードの使用宣言を行う)。
※ここではターンでの処理とは異なり、ドローは行わない。
- 先攻から順に SPカードの効果を適用させる。
- 双方の SPカードが同一カードの場合は、双方のカードとも効果を発揮されない。
○ 今回のゲームの勝敗を決定する
- この段階でどちらかにコンボが成立していた場合、無条件により優先度の高いコンボが成立していたほうが勝者となる。
- コンボの優先度が同一であるか、そもそも双方ともコンボが成立していなければ、合計パワーが高いほうが勝者となる(同一パワーの場合は引き分け)。
- ここに来る前にどちらかが「降りて」いた場合、その時点で残った側が勝者となる。
○ 勝利ポイントを算出する
- 勝者は、現在自分と相手の双方の場にある「召喚師以外のカードの枚数」を、今回の勝利ポイントとして、自分の勝利ポイントに加算する。
- 勝者がコンボが成立させている場合には、本来貰えるはずの勝利ポイントにコンボごとの修正値を掛け算した値を、今回の勝利ポイントとして加算する。
- 今回引き分けだった場合には、今回の勝利ポイントは別に記録しておき、次回の勝利ポイントにその値を引き継ぐ。
ただし次回にコンボが成立していた場合、次回分のコンボの計算後に引き継いだ今回分の勝利ポイントを加えること。
- 累計したどちらかの勝利ポイントが 50を超えたら、その時点でそのプレイヤーがゲームの勝者となり試合終了となる。
●○ 1ラウンド終了時の処理 ○●
- 今回使用した召喚師は脇に退けておき、次に使用する召喚師の準備をする。
- 手札は現状のままを維持し、場にある召喚師以外のカードはすべて捨て札にする。
- どちらかがゲームに勝利しない限り、召喚師をすべて使用するまで試合を続行する。
全体の終了時の処理
この時点でまだ試合の勝敗が決まっていない場合、デッキは現状(今までの戦いでカードが減ったまま)で、召喚師のみ新たに任意の順番に並べ直して再び試合を続行する。
ルール細則
基本ルール細則
● コンボ一覧表
優先度 |
コンボ名称 |
修正値 |
成立条件 |
1 |
貝竜コンボ |
* 6 |
召喚獣が全て(貝&竜) |
2 |
マイナスハリケーンコンボ |
* 6 |
召喚獣が全て -100パワー |
3 |
100パワードラゴンコンボ |
* 5 |
召喚獣が全て100パワーの(竜) |
4 |
フラッシュハリケーンコンボ |
* 5 |
召喚獣の属性とパワーが全て同一 |
5 |
ドラゴンコンボ |
* 4 |
召喚獣のサブ属性が全て(竜) |
マッスルコンボ |
* 4 |
使用許可がある時のみ。サブ属性が全て(男) |
数コンボ |
* 4 |
使用許可がある時のみ。召喚獣のパワーが指定の値 |
6 |
貝獣コンボ |
* 4 |
召喚獣の属性が全て(貝) |
7 |
セクシーコンボ |
* 4 |
召喚獣のサブ属性が全て(女) |
8 |
ハリケーンコンボ |
* 4 |
召喚獣のパワーが全て同一 |
9 |
アニマルコンボ |
* 3 |
召喚獣のサブ属性が(獣・魚・鳥・虫)の中の任意のいずれかで統一 |
10 |
フラッシュコンボ |
* 2 |
召喚獣の属性が全て同一 |
● 属性
- 召喚師は自分の左右と上の部分に特定の属性を持ち、その属性に対応した召喚獣を呼び出すことができる。
召喚獣は自分が所属する属性と補助的な性質を決定するサブ属性を持ち、ゲーム中のパワーの増減等に影響する。
- 属性には、火・水・大地・大気・貝 など数種が存在し、またいずれの属性にも属さない無属性も別に存在する。
- サブ属性には 竜・獣・貝・男・女 などがある(サブ属性が無い場合も有り)。このうち、サブ属性(貝)は貝獣/貝竜コンボの際には属性(貝)と同一と見なす。
● パワー0化
- 特定のカードの効果によって、召喚獣のパワーが 0にされる場合がある。
- パワーが 0にされた時は、対象の召喚獣は裏出ししたのと同じ扱いになり、カードを裏返す。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 召喚師カード (コスト不要)
- プレイヤーの分身、または部下。数種類のレベルが有る。
- 左右と上の部分に特定の属性を持ち、その隣に属性に対応した召喚獣を配置できる。
- 召喚師によっては、全属性召喚可能な場合がある。
○ 召喚獣カード (コスト不要)
- 召喚師が呼び出したモンスター。召喚師の家族の場合も有る。
- それぞれ独自のパワーを持ち、召喚師(プレイヤー)の武器となる。
- 属性の他、召喚獣によってはサブ属性を持ちパワー増減やコンボに影響する。
○ 補助カード (コスト不要)
- ゲーム中でさまざまな効果を発揮する特殊カード。以下の種類が有る。
- ヘルプカード: 一般的な補助カード。召喚師の下辺に配置することで効果を発揮する。
- SPカード: SP勝負で使用する補助カード、ヘルプカードの下側に配置する。
- ヘルプ&SPカード: ヘルプカードでもSPカードでもどちらでも任意に使用できるカード。
- リバースカード: すでに使用して捨て札になった召喚獣を再利用するカード。
召喚獣の代用として場に置くことができる。
このカードを出した位置の召喚師の属性に対応した属性を持つ召喚獣をホールの中から取り出しこのカードの上に乗せることで、もう一度召喚獣を使用できる。
ホールに対象となる召喚獣がなければ効果を発揮しない。
コスモ編のカードでは、更に対象の召喚獣のパワーも限定されていることに注意。
- 属性チェンジカード: 召喚獣を出す時にセットで使用する。召喚師側の属性を指定の属性に変更する。
場の構成
- 各カードは、配置場所が厳密に設定された場という空間に存在する(上図はそれぞれの場の構成図)。
具体的には召喚師を中心に、上左右に召喚獣、下に補助カードの十字型となる。
- 各カードの使用後はホールという空間に、召喚師の使用後は専用の空間に集められる。
商品情報
● メーカー: 天田印刷加工 ※発売当初は、フューチャービー(未来蜂歌留多商会)との共同販売であった。
○ 発売開始: 1998年2月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
グリフワール編 & はじまりの章
| 1998/2
| 256
| 構築済みスターター(55/1300)、ブースター(10/300)
|
青の章
| 1998/9
| 90
| グリフワール対応、ブースター(10/300)
|
モゴラ編 & 影の章
| 1999/3
| 318
| 構築済みスターター(55/1300)、ブースター(10/300)
|
入門セット
|
| 2種
| グリフ編、モゴラ編の構築済みスターターセット
|
幻の章
| 1999/7
| 90
| モゴラ中心、ブースター(10/300)
|
魔の章
| 1999/10
| 100
| ブースター(10/300)
|
コスモ編 & 宙の章
| 2000/2
| 382
| 構築済みスターター(55/1300)、ブースター(10/300)
|
星の章
| 2000/7
| 124
| コスモ用、ブースター(10/300)
|
月の章
| 2000/11
| 146
| コスモ用、ブースター(10/300)
|
メトロ編 & 炎の章
| 2001/3
| 360
| 構築済みスターター(55/1200)、ブースター(10/300)
|
水の章
| 2001/7
| 125
| メトロ用、ブースター(10/300)、初回限定セット
|
雷の章
| 2001/11
| 136
| メトロ用、ブースター(10/300)
|
GB版
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| 関連コンシューマーゲーム(第2弾の存在まで確認)
|
※パッケージからは、各スターターの内容(それぞれ20種程度)は判別できない。
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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