ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ラングリッサーTCG』のルール解説。
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ラングリッサー トレーディングカードゲーム
Last Update 2000/4/11 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは光と闇の戦いに決着を付けるべく集った軍勢の総司令官となり、仲間や仲間が指揮している傭兵たちを率いて相手プレイヤーを打ち倒す。
● 原作
コンシューマーゲーム『ラングリッサー』シリーズ。
● 世界設定
幾多の時代と場所で繰り広げられる光と闇の果てしなき戦い。そこには常に光の象徴である聖剣ラングリッサーと、闇の魔剣アルハザードが存在していた。
ここでは不死ともうたわれる大魔法使いジェシカが見てきた光と闇の伝説を伝えよう。
……でもちょっとキャラ相関が史実と狂っているからって、「こいつ転生のしすぎでもうろくしやがって」なあんて言っちゃ、駄目だよ。
● 本ゲームについて
既にコンシューマー界でも格段の長寿シリーズの一つとなっているメサイヤのラングリッサーシリーズがTCGとなりました。
システム的には、アスキーお得意の真女神転生シリーズ以来のシステムの発展型ではありますが、
主人公キャラクターである指揮官の重要度を高めたことによって、ラングリッサーならではのキャラクターの活躍をより向上させる工夫がなされています。
基本構成
勝利条件
- 相手の HPを 0にする。
- 相手のマリガンが 3回続く。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 4枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ (HP): 20ポイント。上限も同じ。
- 開始手札: 7枚。上限も7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にクラス 1の指揮官が無い時本人のみ。
マリガンが3回続くと負けとなる(勝利条件に影響)。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は 1ターン目にはカードを引かない)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アンタップ状態。
- カード横: タップ状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要(その都度手札を消費する)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 指揮官(キャラクター単位): 自軍ユニーク、先出し生存。陣形カード: 自軍ユニーク、後出し生存。
- ユニットの攻撃は、原則的に相手プレイヤーを対象とし、ブロックの指定は防御側が任意に選択する。
- 攻撃時のブロック関係は、アタック 1体に対し任意数で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札を 7枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ プリペアーフェイズ
- 指揮能力を超えた雇用コスト分の傭兵を解雇する(墓場へ送る)。
- 召喚条件が満たされなくなった召喚ユニットを送還する(墓場へ送る)。
- 任意で陣形カードを配置する。
○ アンタップフェイズ
- 場にある味方カードをすべてアンタップ(カードを起こす)状態にする。
- 戦場に残っている味方カードを自陣へ戻す。
○ ドローフェイズ
デッキからカードを引く。引くカード数には以下のパターンがある。
- a. 先攻の 1ターン目: このフェイズを飛ばす(引かない)。
- b. 手札が 7枚の場合: 任意で 1枚引くことが可能。
- c. 手札が 7枚未満の場合: 手札が 7枚になるまでなら何枚でも引くことが可能。
○ メインフェイズ
以下の行動を任意で行う。
- ユニット群によるアタック宣言(後述: 1ターンに 1回のみ)。
- ユニットの特殊能力の使用。
- 指揮官による召喚ユニットの召喚(タップ状態で配置される)。
- 指揮官による魔法の使用。
各戦闘の処理
▽ アタック宣言
- アンタップ状態のユニット群から、どれが戦闘に参加するかを決める。
- 戦闘参加ユニットは、自陣から戦場へ移動する。
▽ ブロック宣言
- アンタップ状態のユニット群から、攻撃側と同様に参加ユニット群を決める。
- ブロック側プレイヤーが、どのブロックユニットが、アタック側のユニットをブロックするかを決定する。この際 1体のユニットを複数でブロック可能。
- 戦闘参加ユニットは、自陣から戦場へ移動する。
▽ 特殊能力の使用
- アタック側は発動タイミングが「メインフェイズ」「瞬間」の能力を使用可能。
- ブロック側は発動タイミングが「瞬間」の能力を使用可能。
- 双方発動タイミングが「ラピッド」の魔法を使用可能。
▽ ダメージ判定
- 同時解決で自軍ユニットの攻撃力分のダメージを、相手に与える。ブロックされなければ、相手プレイヤーに対してのダメージとなる。
- ブロックユニットが弱点とするクラスの攻撃ユニットから(1点以上の)ダメージを受けた場合、さらに追加ダメージを被る。
- 複数の相手にブロックされた場合、ブロックユニットに対するダメージの割り振りは、アタック側のプレイヤーが行う。
▽ 死亡確認
- この時点で HPが 0以下となったユニットは死亡する(墓場へ送る)。
▽ アタック宣言終了
- 死亡しなかったアタック側ユニットはタップして自陣へ、死亡しなかったブロック側ユニットは現状の状態で自陣へ戻る。
○ セットフェイズ
任意で自陣に新たなカードを配置する。配置できるカードは以下のとおり。
- クラス 1指揮官の配置(1ターンにつき 1人、場に最大 3人まで配置可能)。
- 指揮官 1体のクラスチェンジ。
- 傭兵の配置(雇用: 雇用コストの合計が、場にいる指揮官の指揮能力の総計値まで雇用可能)。
- アイテムの配置。
- 演出の配置/破棄(手札コストさえ払えば、相手の演出も破棄できる)。
○ ディスカードフェイズ
任意で手札を捨てる。ただし手札上限を超える分は必ず捨てること。
○ エンドフェイズ
- ユニットのダメージが 0に戻る。
- 終了を宣言する。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● コスト
本ゲームにおけるコストには、手札コストと雇用コストがある。
○ 手札コスト
- いわゆる普通のコスト。手札からカードを 1枚捨てることで 1コストが出る。
○ 雇用コスト
- 傭兵を(雇用ではなく)維持しつづけるためのコスト。実際にはコストというよりも、指揮官のカリスマや手腕に相当する。
- プリペアーフェイズの際に、傭兵ごとの雇用コストを合計して指揮官の指揮能力の総計と比較するために使用する。
● クラスチェンジ
- 指揮官は通常配置するだけでは無名かつ微弱な存在であるが、経験を積むことで自己の能力を高め、より強力な存在となる。これを視覚的に再現しているのがクラスチェンジである。
- 前のクラスの指揮官の上に、一つ上のクラスの指揮官カードを重ねることでクラスチェンジは完了する(複数枚のカードで 1体の指揮官となる)。
- クラスチェンジの条件として、指揮官がアンタップ状態で自陣にいること。クラスチェンジ後もアンタップ状態のままである。
- クラス1 から 2へは、特に条件はないが、クラス2 から 3になるには(物語の設定上の)同一のキャラクターでなければならない。
- 以前のクラスの能力すべてとアイテムは新指揮官に引き継がれる(基本ステータスは、新指揮官の数値のみを使用する)。
- クラス1 指揮官は、同一名称の指揮官が存在しても全く問題ないが、クラス2 以上は物語上の同一キャラクターは自分の場にユニーク状態となる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
★ ユニットカード (配置に手札コストが必要)
- 指揮官、傭兵、召喚ユニットを総称して、ユニットと呼ぶ。
- 攻撃力/HPを持ち、プレイヤーの武器/楯となる。
- HP以上のダメージを負った場合に死亡する。このダメージはターン終了時に回復する。
- ユニットにはそれぞれについて、弱点となるクラスが設定されている。
この弱点のユニットから戦闘ダメージ(1点以上)を受けた場合、余分に(指定された値分の)追加ダメージを受ける(弱点は、基本的に歩兵、騎兵、槍兵の三竦みで構成されている)。
○ 指揮官
- 主人公や仲間たちなど。本ゲームではプレイヤーの友人という扱い?
- 自分の場にキャラクター単位でユニークであり、場に 3人まで登場可能。
- 傭兵を維持する指揮能力を持ち、また特定の魔法や召喚魔法を使用できる。
- 初期配置としてクラス1 の指揮官を配置可能。クラス2, 3の指揮官はクラスが 1つ下の指揮官が条件を満たすことで、クラスチェンジすることで配置。
※ 神剣兵化
- ミレニアムエンパイアから追加された、一部の指揮官の特殊能力。
- 自軍の傭兵が 3体だけの場合に、傭兵たちを神剣兵に変化させることができる。
- 神剣兵は従来の能力に加え、新たな(指揮官により異なる)特殊能力が追加される。
○ 傭兵
- 一時的に雇われた人間および味方のモンスター。
- 指揮官の指揮能力の総計値までの雇用コスト内で存在可能。
○ 召喚ユニット
- 特定の指揮官が召喚呪文で呼び出した魔法生物的存在。
- 基本的には雇用コスト 0の傭兵として扱う。
- 召喚ユニットの存在条件が満たされている限り存在可能。
★ アイテムカード (配置に手札コストが必要)
- ラングリッサーを初めとする魔法の道具。特定のユニットを強化する。
- すべてのアイテムは、それぞれ個別のユニットに対し使用される。
- 1体のユニットにつき 1枚まで配置可能。新たにアイテムを付ける場合、従来のアイテムは破棄される(墓場へ送られる)。
★ 陣形カード (配置コスト不要)
- 総指令であるプレイヤーの陣頭指揮をあらわしたもの。
- 自分の場にユニークであり、新たに配置する場合には従来のカードを破棄すること。
● 永続/瞬間的に使用するカード
★ 演出カード (配置、破棄に手札コストが必要)
- 敵味方に影響を与える、物語進行上のドラマ部分。
- 何枚でも配置可能だが、同一カードは自陣に複数配置できない。
- 配置コストと同じだけの手札コストを支払うことで、敵味方どちらの演出カードも破棄する(墓場へ送る)ことが可能。
● 瞬間的に使用するカード
★ 魔法カード (発動に手札コストが必要)
- 特定の指揮官が詠唱する呪文。
- 魔法の使用者は発動のためにタップすること(本ゲームは手札がコストであり、タップはコストではなく魔法の回数制限を意味する)。
- 各魔法ごとに近距離(自陣のみ)、中距離(戦場)、遠距離(敵陣)といった距離や対象数についての使用範囲が設定されている。
また、使用タイミングの違いで、メインフェイズ/ 瞬間/ ラピッドの 3種がある。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する(上図は場の構成図)。
- 場はそれぞれの陣と共有空間である戦場に区別される。まずユニットは自陣に配備され、戦闘時に必要に応じて戦場に出る。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は墓場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: アスキー(現: エンターブレイン)
○ 発売開始: 1999年5月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
ラングリッサー
| 1999/5
| 214
| 構築済みスターター(60/1500)、ブースター(10/330)
|
ミレニアム エンパイア
| 2000/4
| 151
| ブースター(10/330)
|
※パッケージからは、スターターの内容までは判別できない。
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